いまさら聞けない?四国お遍路で守るべき基本マナーと暗黙のルール【保存版】

四国お遍路は、多くの方が祈りを捧げ、修行として訪れる特別な巡礼の場です。近年は外国人観光客や若い世代にも人気が高まり、初めてお遍路を体験する方も増えています。

四国お遍路には、公式のルールとは異なり、長い歴史の中で育まれてきた「暗黙のルール」や「お遍路ならではの礼儀」が存在します。これらは巡礼者同士や地元の方々が気持ちよく過ごすために受け継がれているもので、事前に知っておくことで、現地での交流や体験がより深まり、心身ともに安心してお遍路を楽しむことができます。

本記事では、お遍路で守るべきマナーや暗黙のルールについてご紹介します。

目次

いまさら聞けない?四国お遍路で守るべき基本マナーと暗黙のルール

1. 「同行二人(どうぎょうににん)」の精神を忘れない

「同行二人」はお遍路の精神を象徴する言葉で、「弘法大師とともに歩く」という意味です。巡礼者は一人で歩いているようで、常に弘法大師と共にいると考えられています。これを象徴するのが「金剛杖(こんごうづえ)」であり、杖は弘法大師の分身とされています。

  • 金剛杖の扱い
    金剛杖は地面に直に置かず、倒れたり傷ついたりしないように丁寧に扱うべきとされています。また、宿泊時には杖を横に寝かせて置くのではなく、立てかけて「大師が休んでいる」と考えます。道中の宿坊やお遍路宿には専用の金剛杖立てが置いてあります。
  • 杖の音を響かせない
    特に寺院内や宿泊施設では杖を引きずったり、床に打ちつけるなど音を出すことは慎むべきとされています。また、橋の下には弘法大師が寝ているので、橋の上で杖を突かないことがマナーという人もいます。

2. 「お接待」は素直に受け取り、感謝を伝える

四国お遍路には「お接待」という文化が根付いており、地元の方々が巡礼者に食べ物や飲み物を無償で提供することがあります。これは江戸時代から続くもので、地元の人々が巡礼者を支えたいという思いから始まりました。お接待には感謝の気持ちを伝え、無理に遠慮するのではなく、素直に受け取ることがマナーとされています。

  • お接待へのお返しは不要
    お接待は無償の気持ちですので、金銭で返すことはかえって失礼にあたります。代わりに、納札(のうさつ)をお礼として渡したり、心を込めて感謝の言葉を伝えると良いです。
  • お接待を利用した悪徳商売には注意
    時にお接待を装いながら、実際は有料のサービスを提供するケースもあるため、無理に受けずに確認することが時には必要です。正しいお接待は無償であることを覚えておいてください。

3. 「先達(せんだつ)」や経験者への尊敬の念を持つ

お遍路には、何度も巡礼を重ねてきた経験者や、初心者を導く役割を担う「先達」という方々がいます。先達の方々は、巡礼の道に精通し、礼儀や参拝方法などを指導する役割を担っています。お遍路の経験者や先達の方々に出会った場合、敬意をもって接することが大切です。

  • 先達の助言は真摯に受け入れる
    巡礼の途中で先達や経験者からアドバイスを受けることがあるかもしれません。その場合、素直に聞き入れることで、よりスムーズにお遍路を進められることが多いです。
  • 自分勝手な行動を避ける
    道中では、礼儀に反する行動や他者に迷惑をかける行為は控えるように心がけましょう。お遍路は個人の旅であると同時に、地域や他の巡礼者と共に歩む場でもあるため、思いやりが大切です。

4. 宿泊施設では「共に修行している」という意識を持つ

お遍路では、宿泊施設でも「巡礼者同士が共に修行している」という気持ちが大切にされています。特に「宿坊」や「遍路宿」では、他の巡礼者との時間や空間を共有することが多いため、暗黙の了解が多く存在します。

  • 早朝の出発時には静かに
    お遍路では、早朝に出発する巡礼者が多いですが、宿泊施設では他の巡礼者が休んでいる場合もあります。音を立てないよう気をつけ、扉の開閉や足音に配慮するようにしましょう。
  • 宿坊の礼儀
    宿坊では、お寺のルールを守り、他の巡礼者や僧侶の方々に敬意を払いましょう。静かな環境を保つことはもちろん、共用の場での独占行為や無断での場所取りなどは避け、他の人への気配りを心がけます。

5. 先に歩いている巡礼者を追い抜くときのマナー

お遍路道は一人ひとりのペースが異なるため、追い抜く場面もありますが、追い抜く際には静かに挨拶をするか、軽く頭を下げるなどしてから通り過ぎるのが暗黙のマナーです。これは相手に対する尊敬や思いやりを示すためのもので、無言で追い抜くのは無礼とされています。

  • 追い抜く際は軽い声かけを
    「お先に失礼します」や「気をつけて」といった一声をかけることで、お互いに良い気持ちで道を進めます。
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この記事を書いた人

どちらかというと猫派じゃなくて、犬派です

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