世界のロングトレイルTOP10

世界のロングトレイルTOP10

島国の日本ではあまり知られていないが、世界には100を優に超える長距離トレッキング、「ロングトレイル」コースが存在します。

今回は、その中でもトレイル総距離が世界トップ10の「ロングトレイル」をピックアップして、トレイルの特徴、起源や歴史、踏破に必要な日数等を簡単にご紹介します。

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順位名称総距離特徴
1The Great Trail
(Trans Canada Trail)
Canada14,996miles/
24,134km
世界最長のロングトレイル。別名Trans Canada Trail(トランスカナダトレイル)とも呼ばれ、カナダ全ての州に跨り、様々な自然環境に触れる機会がある。
2The American Discovery Trail
(ADT)
America6,800miles/
10,944 km
アメリカ合衆国の中央を横断する、ハイキングやサイクリングのためのコース。東部、中部(北ルート)、中部(南ルート)、西部の4つの地域に分かれており、数多くの国立公園、国有林を通過する。
3E1 European Long Distance PathEurope4,960miles/
7,980km
ヨーロッパを縦断する長距離トレイルネットワーク。ノルウェーからイタリアに至る様々な国と地域を通過するため、異国の文化、歴史、自然を体験できる。
4The Grand Italian TrailItaly3,831miles/
6,166km
イタリア語で「Sentiero Italia(センティエロ・イタリア)」と呼ばれ、イタリア全土を横断するハイキングトレイル。6つのユネスコ世界遺産、15つの国立公園、及び多くの自然保護区を通過する。
5Continental Divide Trail
(CDT)
America3,100miles
/5,000km
アメリカの3大長距離トレイルの一つ。北米大陸のロッキー山脈の分水嶺に沿って、アメリカを北から南に縦断するトレイルコースで、山脈や砂漠地帯を通過する。
6The Great Himalayan Trail
(GHT)
Nepal2,800miles
/4,585km
ヒマラヤ山脈を横断する長距離トレッキングルートの総称。単一のトレイルではなく、ヒマラヤ山脈の広範な領域をカバーする複数のトレイルから構成されている。
7Hokkaido Nature Trail Japan2,848miles
/4,585km
日本で9番目に整備された日本最長の自然歩道。天然林主体の広大な森林や湿原地帯、牧場や畑、防風林といった田園風景など北海道ならではの自然を満喫できる。
8England Coast PathEngland2,795miles
/4,500km
イングランドの海岸線全体をカバーする国全体のトレイルネットワーク。計画が完了すれば、イングランドの海岸線を一周する連続的なトレイルとなる。
9Pacific Crest Trail
(PCT)
America2,653miles
/4,270km
アメリカの3大長距離トレイルの一つ。メキシコ国境からカナダ国境まで、北米大陸を縦断するトレイルであり、特にアメリカ西部の山岳地帯を通過する。
10Te AraroaNew Zealand1,894miles
/3,000km
ニュージーランドの北島南島を横断するトレイル。様々な地形や生態系、マウリ族の集落を通過するため、ニュージーランド固有の自然環境やマウリ文化を楽しめる。
目次

世界のロングトレイルTOP10

  • 特徴
    • グレート・トレイルは、別名Trans Canada Trail(トランスカナダトレイル)とも呼ばれ、世界最長のトレイルネットワークであり、カナダ全土の州に自然遊歩道、水路、車道を相互接続した24,000kmを超えるトレイルコースである。山岳地帯、湖沼地帯、都市部、農地等、様々な地形を通過し、多岐にわたる自然環境に触れる機会を提供している。歩行者やサイクリスト、冬季スポーツ愛好者等、多様なニーズに対応できるように設計されている。
    • なお、グレート・トレイルと混同される方もいるかもしれませんが、The Great Divide Trail(グレートディバイドトレイル、GDT)は、ロッキー山脈の分水嶺に沿って1,100km続くロングトレイルで、アメリカのロッキー山脈を南北に縦断するロングトレイルのContinental Divide Trailのカナダ版に相当するトレイルである。
  • 起源と歴史
    • グレート・トレイルは、カナダの建国125周年(1992年)に想起され、建国150周年記念となる2017年に大陸の端から端まで開通し、一旦その建設を終えている。カナダの全国的なプロジェクトとして、地元のコミュニティ、寄付、企業などからの支援を得ながら段階的に拡大し、延べ25年を超える多大な労力が費やされている。
    • なお、非営利組織のトランスカナダトレイルは、トレイルコースの所有・運営は行っておらず、地元の自治体、自然保護当局、及び州や国の機関によってコースの運営・維持がなされている。
  • トレイル総距離
    • 14,996 miles / 24,134 km ※2018年時点
  • 踏破に必要な日数
  • 公式HP

(出典:https://discoverytrail.org/american-discovery-trail-home/trailchallenge/)

  • 特徴
    • アメリカン・ディスカバリー・トレイル(ADT)は、大西洋のデラウェア州ケープ・ヘンローペン州立公園から太平洋のカリフォルニア州ポイント・レイズ国立海浜公園まで、アメリカ合衆国の中央を横断する、ハイキングやサイクリングのためのコースで、一般的に、東部、中部(北ルート)、中部(南ルート)、西部の4つの地域に分かれている。北ルートと南ルートを合わせた総距離は6,800miles(10,944km)で、大陸横断する場合、中部(北ルート)を通ると4,834miles(7,780km)、中部(南ルート)を通ると5,057miles(8,138km)。ほとんどの長距離ハイカーが東から西に向かってトレイルを歩くため、その方向に沿ってトレイルコースのリストが用意されている。
    • トレイルは、14つの国立公園、16つの国有林を通過し、5つのナショナル・シーニック・トレイルと10つのナショナル・ヒストリック・トレイルのセクションに接続している。トレイルの一部は、最初の大陸横断ハイウエイであるリンカーン・ハイウエイに並行して建築されている。
    • 途中、国内の様々な風景や地域を結び、西部や中西部の農地、ロッキー山脈、シエラネバダ山脈などを通過する。トレイルには多くのアクセスポイントがあり、ハイカーやバイカーがセクションごとにトレイルに参加できるようになっている。途中でトレイルに参加し、また抜けることができる。
    • なお、トレイルコースは、非営利団体「American Discovery Trail Society」によって管理されており、コースのメンテナンス、普及活動、及びユーザーサポート等を担当しています。最新のトレイルマップやガイド、イベント情報などは、「American Discovery Trail Society」の公式HPを通じて入手できる。
  • 起源と歴史
    • アメリカン・ディスカバリー・トレイル(ADT)の構想は、1980年代初頭、アメリカ合衆国を横断する一般的なコンセプトが、アメリカ・ハイキング協会(AHS)から初めて提起された。1989年、全米自然の道 (American Discovery Trail) のアイディアから、非営利団体「American Discovery Trail Society」が設立され、この団体がトレイルの設計、建設、メンテナンスを担当した。 1990年代には、セクションごとにトレイルが開発され、様々な地域や州の提携者や支援を得ながら、歩行者や自転車乗りがアクセスできるようになった。2004年、大西洋から太平洋への横断を達成、大西洋のデラウェア州ケープ・ヘンローペン州立公園から太平洋のカリフォルニア州ポイント・レイズ国立海浜公園までが開通した。
    • 現在もトレイルの拡張とメンテナンスが続けられており、地元のコミュニティ、寄付、ボランティア、企業などからのサポートを得ながら、トレイルの保守と向上が行われている。
  • トレイル総距離
    • 6,800 miles / 10,944 km
  • 踏破に必要な日数
    • 6,800 milesは、上記の通り、中部の2つのルートを総距離であるが、中部(北ルート)は4,834miles(7,780km)、中部(南ルート)は5,057miles(8,138km)である。
    • 1日に15miles(24km)の距離を歩き、週に1日休む場合、5,000milesをカバーするのには約390日(または56週)かかる。また、同じ距離を自転車で走る場合は最低でも5か月、馬での移動の場合は最低でも1年かかることが想定される。
    • 最初に当該大陸横断コースを一度に踏破したのは、カルフォルニア州出身のPowers夫妻で、大西洋のデラウェア州ケープ・ヘンローペン州立公園から太平洋のカリフォルニア州ポイント・レイズ国立海浜公園までの南ルート5,057miles(8,138km)を、一日平均22miles(35km)、2015年2月27日から歩き始め、同年10月15日に踏破している。
  • 公式HP

   (出典:https://en.wikipedia.org/wiki/E1_European_long_distance_path)

  • 特徴
    • E1ヨーロピアン・ロング・ディスタンス・パスは、ヨーロッパを縦断する長距離トレイルネットワークで、ノルウェー北端のノールカップからイタリア南端のシチリア島に至るまで、様々な国と地域を縦断する。E1は、北海から、途中で国境を越えながらスカンディナビア半島、ドイツ、チェコ、オーストリア、ハンガリー、スロバキア、ポーランド、リトアニア、ラトビア、エストニア、アルプス山脈まで横断し、そしてイタリアを結ぶ。
    • E1は、多くの国を通過することが特徴で、異国の文化、歴史、自然を体験することができます。E1は、主にハイキング向けですが、一部のセクションではサイクリングも可能である。また、トレイルコースには、宿泊施設や歩行者向けのサービスが提供されている。
  • 起源と歴史
    • 第二次世界大戦後、いくつかのヨーロッパ諸国では既存の国内ハイキングトレイルを国際的に結びつけ、それによりヨーロッパの国々と人々をより近づけようとする試みがあった。1969年に、これらの努力から、ヨーロッパランブラー協会(ERA)が設立され、6つの国境を超える長距離トレイル(E1-E6)を通じてヨーロッパ諸国をつなぐ計画が立てられた。ERAの主な目標は、ハイキングと登山の促進、環境の保護、パスポート及び税関手続きの簡略化による国境を越えたハイキングの容易化、そして何よりも国際的な相互理解への貢献だった。
    • ERAの設立から3年後の1972年7月に、最初のヨーロッパ長距離ハイキングトレイルがドイツのコンスタンツで一般公開された。1990年代以降、ヨーロッパの長距離トレイルネットワークは、ヨーロッパ連合(EU)による支援を受けて拡大した。EUは異なる国々を結ぶ歩道や自転車道の整備を奨励し、トレイルの標識やインフラの整備などに資金を提供した。
    • E1は現在も継続的な整備と拡張が行われている。各国でトレイルの改良や新しいセクションの追加が進められ、歩行者や自転車乗りによる利用が促進されている。また、E1は他のEパスと連携しており、ヨーロッパ全体での長距離トレイルネットワークを形成している。これにより、現在ハイカーやトレッキング愛好者は異なる国や地域を横断しながら冒険を楽しむことができる。
  • トレイル総距離
    • 4,960 miles / 7,980 km
  • 踏破に必要な日数
    • 歩きであれば、最低でも半年以上から一年程はかかることが想定される。
  • 公式HP
  • 特徴
    • グランド・イタリアン・トレイルは、イタリア語では「Sentiero Italia(センティエロ・イタリア)」と呼ばれ、イタリア全土を横断する全長3,81miles(6,166km)のハイキングトレイル。このトレイルは、6つのユネスコ世界遺産、15つの国立公園、及び多くの他の公園や自然保護区を通過する。アルプス全域からアペニン山脈を越え、シチリア島やサルデーニャ島を含むすべてのイタリアの地域を通り抜ける。
    • グランド・イタリアン・トレイルは、368のセクションまたはレッグに分かれており、数千マイルを歩くことができなくても、雰囲気を味わいたいと思うのであれば、好きな場所から自由に始め、好きなだけ歩くことができる。
    • イタリアの北部は、10月から5月まで雪に覆われる可能性があるため、これらの地域は夏の季節が最適。一方で、南部の地域は、夏に高温となるため、春と秋がハイキングに最適な時期とされる。
  • 起源と歴史
    • グランド・イタリアン・トレイルは、1983年に熱心なハイカーのグループによって始まった。1995年にはイタリア・アルペンクラブの支援を受けた「ウォーク・イタリー」のイベントを通じて正式に確立した。現在もトレイルはイタリア・アルペンクラブによって維持されている。
  • トレイル総距離
    • 3,831 miles / 6,166 km
  • 踏破に必要な日数
    • 1995年、グランド・イタリアン・トレイルは、8か月間をかけて初めて踏破された。
    • イタリアのハイキングシーズンは3月から11月までの8か月間である。
  • 公式HP

(出典:https://continentaldividetrail.org/explore-the-trail/#)

  • 特徴
    • コンチネンタル・ディバイド・トレイル(CDT)は、アメリカ合衆国の3大長距離トレイルの一つで、北アメリカ大陸のロッキー山脈の分水嶺に沿って伸びる約3,100miles(約5,000km)の長さを持つトレイル。他の2つはアパラチアン・トレイル(Appalachian Trail)とパシフィック・クレスト・トレイル(Pacific Crest Trail)。
  • 起源と歴史
    • CDTの起源は1960年代に遡る。当初、ロッキー山脈の分水嶺に沿ったハイキングトレイルの概念は、アメリカ合衆国の自然愛好家やハイカー、環境保護活動家によって提案された。1978年、アメリカ合衆国議会は、国土保全法(National Parks and Recreation Act)に基づき、CDTの研究と設計を進めることを承認した。
    • 1980年、議会はCDTを国内最高の自然保護プロジェクトの一環として承認し、その後も様々な法的手続きや調査が行われた。1997年には、連邦政府、州政府、民間の非営利組織などが協力してCDTの全体的な計画を進めるため、CDT連邦委員会(CDTC: Continental Divide Trail Coalition)が設立された。これらの歴史的な出来事を通じて、CDTは段階的に形成され、アメリカ合衆国内でのハイキングトレイルネットワークの一部として確立されていった。
  • トレイル総距離
    • 3,100 miles / 5,000 km
  • 踏破に必要な日数
    • 1日に20miles(32km)の距離を歩く場合、3,100milesをカバーするのには5か月半かかる。
  • 公式HP

   (出典:https://www.greathimalayatrail.com/)

  • 特徴
    • グレート・ヒマラヤン・トレイル(Great Himalaya Trail、GHT)は、ヒマラヤ山脈を横断する長距離トレッキングルートの総称。GHTは、単一のトレイルではなく、ヒマラヤ山脈の広範な領域をカバーする複数のトレイルから構成されている。
    • GHTは主にHigh RouteとLowerの2ルートセクションに分かれる。
    • GHTは非常に難易度の高いトレイルであり、高度対応、厳しい気象条件、技術的に難しい区間が含まれている。高山環境でのトレッキングや登山経験が必要。
  • 起源と歴史
    • GHTのアイディアは、ヒマラヤ山脈を横断するトレイルを通じて、アウトドア愛好者やトレッキングコミュニティによる提案から発展した。ヒマラヤ全体を一つの大きなトレイルネットワークで結ぶことで、様々な地域や文化を経験できるようになるという概念が形成された。GHTの整備と形成が本格的に進展したのは21世紀初頭。その起源と歴史は地元のアウトドアコミュニティや環境保護団体の協力によって築かれた。
  • トレイル総距離
    • 2,800 miles / 4,585 km
  • 踏破に必要な日数
    • 一般的な目安としては、GHT全体を踏破するためには約4か月から6か月以上が必要とされる。高地でのトレッキング、難しい地形の通過、地元文化の探索、様々な気象条件への対応などが求められる。
  • 公式HP

   (出典:https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/9/8/1/3/9/5/2/_/zentaikeikakuzu.jpg)

  • 特徴
    • 北海道自然歩道の計画路線の延長距離は、4,585kmで日本全国で最長。天然林主体の広大な森林や湿原といった豊かな自然景観、広大な牧場や畑、防風林といった牧歌的な田園風景など北海道を代表する地域の歴史的・文化的資源等を結ぶ歩道のネットワークを構築するもので、整備が完了すれば、長距離自然歩道の総延長距離は約2万6千kmに及ぶことになる。
    • 北海道自然歩道では、天然林の森林や湿原、防風林、広大な牧場や畑といった風景など、北海道ならではの自然を味わうことができる。
  • 起源と歴史
    • 長距離自然歩道は、多くの人々が四季を通じて手軽に楽しくかつ安全に、国土の優れた風景地等を歩くことにより、沿線の豊かな自然や歴史、文化に触れ、国土や風土を再認識し、併せて自然保護に対する意識を高めることを目的とするもので、自然景観や文化財等に恵まれた既存の道路を、標識等の整備によりネットワーク化した長距離の自然歩道である。
    • 環境省が計画し、各都府県が事業主体となって整備を進めており、昭和45年(1970年)の東海自然歩道に始まり、これまで九州・中国・四国・首都圏・東北・中部北陸・近畿と8つの自然歩道が整備されている。全国で9番目となる北海道自然歩道は、平成15年に計画が策定され、整備がはじまった。
  • トレイル総距離
    • 2,848 miles / 4,585 km
  • 踏破に必要な日数
    • 北海道自然歩道は、それぞれにテーマをもった23の路線があり、各路線は、それぞれ複数の一日利用コース(一日で歩ける10~20kmのコース)で構成されている(全289コース)。
  • 公式HP

(出典:https://trailplanner.co.uk/england/england-coast-path/)

  • 特徴
    • イングランド・コースト・パスは、イングランドの海岸線全体をカバーする国全体のトレイルネットワーク。計画が完了すれば、イングランドの海岸線を一周する連続的なトレイルとなる。
  • 起源と歴史
    • イングランド・コースト・パスの構想は、2009年に提起された。2012年、イギリス政府は「マリン・アンド・コーストルート法」を導入し、これに基づいてイングランド・コースト・パスの計画が進められた。この法律により、イングランドの海岸線に新たな公共歩道を整備することが規定された。イングランド・コースト・パスの整備は段階的に進んでおり、計画が完了すれば、約4,500キロに及ぶイングランドの海岸線を一周するトレイルが完成することになる。
  • トレイル総距離
    • 2,795 miles / 4,500 km
  • 踏破に必要な日数
    • 一般的な目安としては、全体を踏破するためには数ヶ月から半年以上がかかる。
  • 公式HP

(出典:https://www.pcta.org/discover-the-trail/maps/overview-maps/)

  • 特徴
    • パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)は、アメリカ合衆国の3大長距離トレイルの一つで、北米大陸を縦断するトレイルであり、主にアメリカ西部の山岳地帯を通過する。
    • PCTは、メキシコ国境からカナダ国境まで、約4,265km(2,650miles)にわたる非常に長いトレイル。これは北米で最も長い歩道の一つであり、3つの国(アメリカ、カナダ、メキシコ)を横断する。
    • PCTは標高の変化が大きく、特にシエラネバダ山脈やカスケード山脈では高山環境でのハイキングが含まれる。標高の変動が激しく、ハイカーにとっては非常にチャレンジングである。PCT上にはトレイルタウンやリソースが存在し、ハイカーが食料や道路を補充できる場所が設けられている。また、ハイキングコミュニティがトレイルを支えていて、ハイカー同士の交流もある。
  • 起源と歴史
    • PCTの概念は、1932年に遡る。当時ロサンゼルスの山岳協議会議長を務めていたクリントン・C・クラークは他州の山岳協会・アウトドアクラブ等の賛同を集め、パシフィック・クレスト・トレイル・システム会議を結成、合衆国森林局及び国立公園局に対しPCTの建設を提案。その後、25年にわたってクラークは同会議の議長を務め、PCTの父と呼ばれている。1952年には、アメリカ合衆国の登山家で自然保護活動家のバズ・ホランド(Buzz Holmstrom)が、PCTに触発されて「PCT協会」を結成。その後、トレイルの概念は具体的な計画へと進化し、1968年にはアメリカ合衆国議会によって法的な支持を受け、整備が進められた。
  • トレイル総距離
    • 2,653 miles / 4,270 km
  • 踏破に必要な日数
    • 一般的に踏破には4か月から6か月間が必要とされている。毎年、おおよそ300人が、スルーハイカー(thru-hiker)として、最初から最後まで全区間を歩くことに挑戦するが、踏破率は6割ほど。
    • PCTのハイキングシーズンは通常、4月から9月までで、ほとんどのスルーハイカーは、メキシコ国境から出発し、初雪が降る前に北端に到達することを目指す。
  • 公式HP

(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%AD%E3%82%A2#/map/0)

  • 特徴
    • テ・アラロアは、ニュージーランドの北島と南島を横断する全長3,000km以上のハイキングトレイル。
    • テ・アラロアは、熱帯雨林、湖、川、山脈、海岸線、牧草地などの様々な地形や生態系を通過するため、ニュージーランド固有の多様な自然環境が楽しめる。また、テ・アラロアのトレイル上には、マオリ族の集落も含まれており、マオリ文化や歴史的な遺産に触れる機会がある。
  • 起源と歴史
    • 1994年、ジャーナリストであったジェフ・チャンプルがニュージーランド全土を縦断する長距離遊歩道を提案し、ハイキングクラブ「Te Araroa Trust」が設立。1999年、テ・アラロア設立を目指す具体的なプロジェクトが正式に立ち上げられた。これには多くのボランティアや支援者が関わり、地元コミュニティと連携して、トレイルの整備が進められた。2011年、テ・アラロアは正式に開通し、ニュージーランドを縦断するトレイルが実現した。
  • トレイル総距離
    • 1,894 miles / 3,000 km
  • 踏破に必要な日数
    • 一般的に、全体を踏破するためには約4〜6か月がかかる。Te Araroaのハイキングシーズンは通常、11月から4月までで、夏季から初秋にかけてが最適な期間。
    • 毎年、数十万人もの人々がトレイルを歩いており、完全踏破者は2015年から2016年のシーズンに350人、2017年から2017年の夏に550人以上、そして、2018年から2019年の夏には1,200人が踏破している。セクションごとではより多くの歩行者の往来を見ることができる。
    • 南島北部にあるクィーン・シャーロット・トラックを除き、通行許可や通行料金は必要ではないものの、トレイル自体が寄付金と助成金のみで運営されているため、全体を歩く場合は500ドル、どちらか一方の島だけを歩く場合は250ドル、一部のみを歩く場合は小額の寄付がそれぞれ求められる。
  • 公式HP
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この記事を書いた人

どちらかというと猫派じゃなくて、犬派です

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